2002/6/15
ル・マン市はパリから南西へ約200キロにある素朴で小さな田舎町です。サン・ジュリアン大聖堂はこの町唯一の観光名所。この大聖堂の前にあるジャコバン広場で車検が行われるのです。
フランスで1年のうち最も日の長い6月中旬に行われる24時間レース、それが「ルマン24時間レース」です。1923年に第一回が開催され、今年で70回目。その歴史と伝統は他の追随を許さず、一流レーサーたちが「一度は出場したいレース」としてあげる、究極のスポーツカーレースです。
レース形式は、24時間つまりまる一日の間、休むことなく車を競争させて、結果的に「どの車が一番多く走ったか」を争う、というもの。しかし、24時間を走りきるには「速さ」はもちろん、エンジンや各パーツが「壊れない」(少なくとも短時間で修復可能で)こと、夜間走行に優れたドライバーと迅速にトラブルに対応できるエンジニアやメカニックがいて、そしてチーム監督の緻密な「ピット戦略」が重要になってきます。

さらに、ルマンの特色としては、レース開催の時だけ、ルマン市の公道を使った世界最長13.880kmキロのコースであること、 そして、自動車会社の威信をかけたワークス・チームと、こつこつと手作り感覚でマシンを作り上げ、予選を通過して参加してくるプライベーター・チームとが、同時に走っているということ、があげられます。とはいっても、平均時速200キロ以上でレースが展開する高速レースであることを忘れてはいけません。ただトロトロ走っているわけではないのです。
近藤真彦選手  Kondo Racing。マシンは「童夢ジャッド」
荒聖治選手「アウディスポーツ・ジャパン・チーム郷」
寺田陽次朗選手「オートエグゼ」
片山右京選手 「クラージュ・プジョー」